Sugar Jam

彼女の宝具レベルを5にしたいんだ

やあメディア。今日も衣装作りに精が出るな。そういえばセイレムではその趣味のせいで大量の劇衣装製作発注が私の元に舞い込んできてね。まあ変装して忍び込んでいる以上私の責任じゃあるんだが慣れない手作業に全くこの美しい指先がぼろぼろになってしまったよ。いやそんな過ぎてしまったことはどうでもいいんだ。そんなことより今日がなんの日か知っているかい?そう、節分だ。どこぞの世界で寺の男を誑かしただけあって日本の文化に精通しているじゃないかおっとそこまでだそのどうやって何を切るのか見当もつかないナイフを仕舞えよ。喧嘩をしにきたわけじゃないんだ。その通り今日は節分の日。と言ってしまうと語弊が出るな。節分とは何も2月3日に限らず日本の四季を分ける四つの日付に定められたものだから、今日だけを取り出したのならば正しくは立春の前日ということになる。季節の変わり目は病をおびき寄せやすいものだ。マスターの祖先たちはその病を鬼と名付けて、鬼は外福は内と叫びながら炒った豆をぶつけ合って厄払いに励んだそうだよ。日本人は厄除けの祈願でさえ祭りにして騒ぐんだからその宴好きの精神には見習うべきものがあるし当然そんな精神性を持ったマスターとこの誘惑と堕落と祝宴の大魔女キルケーの相性が悪いわけはないんだよ。だから今日はこの出来たてキュケオーンを今からマスターに投げつけようと思うんだ!私のああああアイジョウがたっぷり詰まったキュケオーンはそんじょそこらの幸福よりずっと大きな福を呼び込むわけだから、マスターのマイルームを部屋中このキュケオーンだらけにしようと思っていてね。ふふ、どうだい良いアイディアだろう。床という床壁という壁天井という天井にぶちまけられたキュケオーンを豚のように這いずって美味しく貪るマスターのことを思うとそれだけで胸が高鳴るよ。いっそその時はやっぱりマスターを豚にしてしまったほうがいいと思うんだけどそうそうそれについてお前の意見を聞きたかったんだよメディアならやっぱり想い人が人間の形をしていて床に落ちたキュケオーンを食べづらそうにしているときどうしても優しく豚にしてやりたいと思うだろうけどそこは心を鬼にして人間の姿のまま四つん這いになっているマスターを見守ってあげるほうが優しさなんだろうかと悩んでいても始まらないなこの出来たてのキュケオーンが冷めてしまう前に早速マスターのところへ行ってくるとするさ!